2013年9月23日月曜日

忘れない記憶



 
 
 
今でもよく覚えていることがある
あれは僕が小学5年生の時
読書感想文を
全校生徒の前で発表する
ことになった
 
発表を終え
一人
なぜか校長室に呼ばれた
緊張しつつも
なぜだろう?
どうしてかな?
少々緊張しつつ
ドアをノックした
 
温和で物腰の柔らかい
校長先生
当時の僕には
やさしい
おじいちゃんのような
存在だった
 
感想文のこと
読んだ本のこと
なぜその本を選択し
調べたのかなど
いろいろと
話をした
 
その時僕が選んだのは
葛飾北斎の伝記だった
一枚の美しい作品に
小学生ならがも
何がしら衝撃を受け
夢中で
本を探し
美術資料も
可能な限り目を通し
研究した
 
校長先生も
北斎が大好きだったらしく
いろんなことを
教えてくれた
普段は
挨拶をする程度だった
校長先生
 
目上の人
とても偉い人
いつも緊張してしまう
存在だった
先生
 
別れ際に先生がこんな言葉を
かけてくれた
 
 
将来、君は
ものを使う人ではなくて
世の中に生み出すことをする
人になりなさい
簡単なことでは
ありませんが
目標をもって
頑張りなさい
 
 
当時の僕は
そのことの真意を
正確に理解できて
いたかどうかは
怪しいが
なんだか凄いことを
言われたということは
わかった
そして
とても
光栄なことだと
いうことも
なんとなく
理解できた
 
 
あれから
何十年か経過した今も
あの時の光景を
ふと思い出す
 
忘れない記憶
言葉
発した言葉には
確かなぬくもりが
含まれていて
今でも
僕を支えてくれる
 
 
 
レースの隙間から差す
朝日を見て
また、ふとあの時を
思い出していた
いつまでも
胸に秘めていた
感謝の気持ちを
言葉に綴ろう
 
 
ありがとうございます
道は果てしなく
険しいですが
僕なりのペースで
目標に向けて
前進しています
打ちひしがれて
どうしようもない日
ほんのささいな事に
喜びを感じる日
それは喜怒哀楽
なんでもありで
カッコいいとは
いえませんが
でも
充実した
日々を過ごして
います
 
若い時には
見えなかったことが
少しずつ
わかるようになり
突き進むだけでなく
遠回りすることの大切さも
理解しています
 
僕の作品を
直接、先生に
お見せすることは
もう叶いませんが
先生にいただいた
言葉や
思いを
これからも
僕自身の
核として
優しい作品を
創作して
いきたいと思います
一人では
生きていけない
多くの人に支えられている
常に感謝の気持ちを
忘れず
目上の人には尊敬を
年下の人には
優しさを
忘れず
頑張ります
 
では
今日も
美しい空が
広がっていますよ
先生…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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